いちころです。
このカテゴリーでは、作業中に起こしたミスと
その手直しの様子を書いていこうと思います。
作業に集中しすぎて、写真を撮るのを忘れたりすると思うんですが、
その辺りは雰囲気でご理解いただけると助かります。
では早速なんですが、今回の手直しは
『パテの浮き』です。
下準備中、塗り、熱乾燥中はなんとも無かったのに、
磨いてたら浮いてきた。
そんな不具合について書いていきますね。
修理歴アリの補修
作業したクルマはスペーシア。
色番はZLB。赤パールですね。トマリが悪い系の。
こんな感じ。
(作業途中の写真で申し訳ないですが、このレール下です。)
修理箇所は左のクォーター下の鈑金と、スライドの擦り傷。
範囲としては大したことは無かったんですが、補修歴があり、
今回直す箇所を以前にも塗装した跡がありました。
それも1撃で分かるほどで、なにせスライドとフロントドアの色が、中古のドアを付け変えたんか?ってくらいズレてました。
スライド・クォーターの方がだいぶ黒かったです。
(写真でちょっと見えますかね?)
色合いに関しては、元請けに確認を取ったのでOKとして、
問題は鈑金時のパテの乗せ方でした。
結果から言うと、ここのチェックが甘かったから、浮いてしまったんですよね。
修復歴あるのクルマは不具合が起こる可能性があるので、もっと注意すべきでした。
旧塗膜の上からパテを乗せると
修復歴のないクルマの塗膜なら、上にパテが乗っても、まぁ浮くことなんてないじゃないですか。
絶対とは言いませんけど、ほぼない。
ですが、修復歴アリの場合は話は別ですよね。
今回の失敗の原因はコレで、ここのチェックが甘かったせいで起こりました。
ちょっと深掘っていきますね。
エッジが付かない
鈑金から回ってきた時点で、中間パテがついてたんですが、
パテを削った時点でエッジが付かず、どこまでもボロボロと取れる状態でした。
なので、取れる分はみんな削ってしまってたんですよ。
でも多少はパテが残ってて、そこのエッジは付いてるから、残してしまったんですよね。
今にして思えば削ってしまったら良かったんですが、鈑金がちょっと良くなくて叩き直したということもあり、
そっちに気を取られて「まぁ行けるやろ」と、そのまま行ってしまった。
これが原因ですね。
残したところがそのまま浮いてきた状態です。
旧塗膜の上にパテが乗ってる状態で行ってしまった
ピンポイントで叩いた跡
浮いた所を削ってみると、多分マイナスかなんかを当てて叩いたんでしょうね。
細い縦長の凹みがあり、そこが浮いてきていました。
多分ですが、中間パテを付けるとき、扱いて付けずに擦って付けたから、
凹みの中までパテが入って無かったんでしょうね。
それでスキマが出来て、浮いてきたんだと思います。
叩いて深く凹んだ箇所にパテが中まで入ってなくてスキマが空いていた
周りの浮き
その浮きの周りも、もうブヨブヨな感じになっていて、
削ってみるとヌルっと取れて、前回の補修の塗膜が柔らかくなっていました。
元々硬化してなかったのか、それとも今回の塗りで侵されたのか、
正確なところは分かりませんが、パテを削る際に怪しい所は全部落としておくべきでした。
塗膜が硬化してない・柔らかい所は、前もって全部削るべきでした。
今回のパテの浮きの原因まとめ
メモ
・旧塗膜の上にパテを乗せた状態で行った
・『コレで行けるやろう』という現状確認の甘さ
・旧塗膜の下処理の甘さ
この3つですね。
ちょっとでも早く仕上げたくて、横着をした結果、かえって遅くなってしまいました。
パテ修正でやり直し
手直しは、怪しいところを落としてパテを乗せ直しました。
削り込んだら、膜厚の分が削れて凹んだしまったためです。
丸みのあるカドなので、成形にちょっと手間がかかりましたが、
痩せることなく仕上げることが出来ました。
反省点
せっかく中間パテが乗っているんだから、全部落とすのはもったいないし、
活かせれる所は活かそうと、ちょっと横着をかましたら、それがマズかった。
怪しいと思ったら、全部手直しをする。
鈑金した人からしたら、「何やねん!気ィ悪いのう!」と思うかもですが、
そう思われたとしても、後から塗り直す手間を考えたら、そんなこと言ってられないですしね。
何ていうか、横着や手抜きは、ダメなのが分かっていてもやってしまうんですよね、僕の場合。
これ、ホント課題です。