主任の現場メモ

主任の現場メモ#15 人に説明してみると

いちころです。

 

仕事の内容というか、自分がやってることって

人に説明したら、理解が深まる気がしません?

 

僕も現場で後輩くんに説明することがあるんですが、

何ていうか、教えてるって感じじゃなくて

自分の理解していることを確認してる感じがするんすよ。

 

感覚でやってることを、言語化することで

より自分自身の理解が深まるというかね。

 

例えばなんですが、やたらとトマリが悪い色の

ボカシに手こずってる時があって、どうやるんすかと

聞かれた時がありました。

どうやっても、ボカシ際が濃くなる、

ボケないし、このまま続けたらブロックになる、

と半分キレてるような状態です。

 

まぁ気持は良く分かりますよね。

 

で、やり方を説明したんですが

この時、教えてるというより

説明しながら塗ることで、自分の作業に

ラベルをはるというか、やり方に名前をつけてるような感覚になって、

自分の理解が深まったんすよね。

『トマリの悪い色の塗り方はこうやる』

みたいなね。

 

そう考えると、自分の作業も

自分で自分に説明するようにやると

それこそ毎作業づつ、理解が深まっていくんすよ。

いやホント、大げさでも何でもなく。

 

ま、独り言をずっと言ってるので、

周りから見たらキモいと思いますけど。

 

『この当板じゃ、そら真っ直ぐにはならんやろ』

『この順番で行ったら1番効率がエエんちゃうか』

 

こんな感じで、なんか言いながらやってるんですけど。

 

で、その結果なんですが、さらに時間が読めるようになること、

そして、自分がこの作業をしたら、確認しなくても

これくらいは出来るだろうという、おおよその目測の精度が

上がるっていうんですかね?そんな感覚になってます。

 

確認しなくても、おおよそ歪みは抜けてる、

確認しなくても、もう行けるくらいムラは抜けてる

みたいな感覚ですね。

 

これは何も僕の腕が上がった自慢じゃなくて、

確認の先読みというか、感覚と仕上がりが

丁度同じになってきたって感じでして、

狙ってやったことが狙ったとおりになる、

それが確認せずに、おおよそのところまで出来る、

って感じなんすよ。

 

だから、確認作業がほんと最終確認で、

例えば歪み抜きなら濡らして、蛍光灯を当てて見るんですが

それでもう、だいたい行けてるんすよね。

ダメでも、ほんの少しの手直しでキマる、みたいな。

 

それもこれも、毎日、毎回自分自身との壁打ちのように

人に説明するように、自分のやり方を

自分に説明してきたからで、これを長年も続けた結果、

言ってることとやってることが、ようやく釣り合ってきた、

って感覚ですかね。

 

感覚や感じ、って言い方ばっかりなので

なんか分かりにくいかもしれないですけど、

自分のやっていることを言語化するっていうのは、

一番理解が深まるんじゃないかなと思いますね。

 

そして、そうすることで、

抜けてることや、端折っていること、

誤魔化していることや足りないことなんかが

見えてきたりもするんすよ。

 

このあたりは人によっては、

見たくないところかもしれないですけどね。

 

感覚を手順に出来たら、そら迷わんし

暗黙知っていうんすかね?

今日は調子がええとか悪いとか、そういうのも消せるし。

 

そういう、自分自身を客観視することで

何が起きても『へぇ、そうなるんやな』みたいな

ベテラン独特の落ち着き払った対応ができるようになるんじゃないですかね。

 

坊主の時見た親方の余裕のある作業の仕方も

あれってコレやったんやなと、

今にしたらよく分かりますね。

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